移住者インタビュー

雪国だからできる楽しみを尾花沢で

LADE clothing LTD. 会田 喜文

令和3年8月に尾花沢に移住してきた会田さんは、スキー場から徒歩1分の場所に住み、スノーボードやスキーの滑走用の帽子を一人ひとりのサイズに合わせて、完全オーダーメイドの専用帽子を作っている。

尾花沢では初めての帽子専門店だ。店名『LADE CLOTHING』の由来を聞くと「もともと英語でも日本語でも意味のある名前をつけたいなって考えていたんです。その中で見つけた『LADE』は、日本語でいう0℃の『零度』なんです。水が氷になる温度で、固体と液体の中間点の零度。英語では、手で水をすくうという意味を持つ『LADE』に惹かれて決めました。」

18歳の頃にスノーボードにどっぷりハマっていた頃、会田さんは会社員。好きが高じてカナダに移住し、その頃に帽子を作り始めた。ルームメイトに編み物を教えてもらい、あとは全て独学。そして最初の起業を27歳、カナダでスタートした。

「母が洋服屋をしていたことがあって、小さな頃からミシンで色んなものを作ってる環境にあったんです。だから、何でも縫える、何でも作れるっていう感覚は自然にあったんですよね。あとは、いかに雪山で被って暖かくて蒸れなくてゴーグルも曇らないという帽子をどうやって作れるのかなと模索し創り続け、今に至ってます。」

これまで、山に住みたい思いを持ちながら、理想とする居住場所をずっと探していた会田さん。
「スキー場が近くにあって、とにかく雪がいっぱい降る所に引っ越したいなと思ってたんです。特に子どもたちが、スノーボードやスキーも好きなので、子ども達が家から歩いてスキー場に行ける場所が東北にないかなと、ずっと探していたんです。そうしたら山形県内で凄いところが見つかって、興奮して引越してきました。」

「尾花沢に来る前にも雪が降る所に住んでいて雪には慣れていたんですけど、尾花沢は全然『別格』。もうずっと雪が降っているなっていう(笑)。もちろん、雪掻きとか大変な部分もあるんですけど、何より雪質がすごく良くて、常にパウダースノーで、本当に凄い場所だなと思って。」
雪が邪魔者の尾花沢の中にあって、これだけ雪を愛している人に出会う事は少ない。

今は、コテージにお試しで住みながら、玄関を開けてすぐゲレンデの生活をどう感じているのだろうか。
「買い物は不便であっても、スーパーが近いよりスキー場近い方が大事!」と家族みんなで言い切る会田家。

そうは言っても環境が変わり、子ども達の生活が一番心配だったという。
「子ども達4人、それぞれ学校に友達がいて、引越し前は友達と別れるのがネックだったんですけど、引っ越したから友達じゃなくなるわけじゃなく、さらに新しい友達が増えるしイイんじゃないのって前向きになった事や去年滑りにきて凄い雪の壁を見て子供達が『ここに住みたい!!』ってなった事で心配事が吹き飛んだんですよ」

豪雪地帯の尾花沢でも、ゲレンデの近くは積雪2メートルを優に超す。そんな中での会田四姉妹の様子を聞いてみると
「学校から帰ってきてからナイターで滑れるのでうちの子達は『皆勤賞』で毎日滑りに行っています。なんせ雪が毎日降るので、常にパウダースノー。誰かが滑ってラインがついても一晩で消えて、また誰も触っていない斜面を滑れる。それが、毎日毎日続くという夢のような場所。コンパクトでスキー場の山の地形が面白い。斜度に変化があって山の斜面も色々なものがあって、そんなところに雪がどっさり降る。こんなに魅力的な場所で、この魅力をまだみんな気づいていないのでそれを独占して毎日子ども達は滑れる。凄い良いところですよ。」と、熱い思いを語ってくれる。

自分の夢と子育てを上手く両立させている。
「子どもが生まれてから思うのは、ああしろ、こうしろと言っても全然ダメなんですよね。 でも子どもって真似するのが凄く得意なんですよ。私が、雪遊びが好きなので、ただ単に遊んでる姿を見せてると、真似して雪遊びを凄い好きになってくれる。なので『お父さんだけ滑りに行くなんてズルい!』って言ってくれれば、こっちのもんかなって(笑)」

2月に5番目のお子さんが誕生した。子育ての大変さは感じているのだろうか。
「奥さんは感じていると思いますが(笑)僕は、滑って帽子作ってまた滑って。奥さんには負担かけてかなぁと感じてます。」

会田さんの一番の理解者である奥さんについて聞いてみると、カナダに住んでいた頃、日本に迎えに来てカナダで間近で自分を見てもらい、一緒の夢を持ってくれたそうだ。そこから二人三脚で歩んできた会田家の夢を聞いてみた。
「スキー場のポテンシャルがもの凄い高いこの尾花沢に、色んな人がここを目指して来てくれる場所になれればなって思っています。ゲレンデサイドに住んで雪の状況を一番よく見ているので、スキー場と協力して遊び方も提案していきたいですね。子供達がずっと好きなことに没頭していっても出口がある地域にしたい。私が、ここで充実して生きているように、尾花沢の子ども達も好きな事をしながらこの場所に住んで、最高に楽しい『ライフスタイル』をして欲しい。そういうのを手伝っていけたらなって思います。」

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